業務整流化プロジェクトとペーパーレス化を起点に、間接購買と設備購買を2ステップで刷新。見積比較と承認プロセスを大幅にスリム化。
自動車メーカー向けインストルメントパネルをはじめとする自動車内装部品や、樹脂成形製品、産業機械用シートを手がけるしげる工業株式会社。専任の購買部門を持たず、一般購買は総務部門、直材は調達部門、設備・金型は生産技術部門と、3つの部門が役割を分担して購買を担っていた。月800万〜900万円規模のカタログ購買、月約4億円規模の設備・金型購買を、紙とメール・FAXで運用するなかで、二重承認、上長不在時における承認停滞、紙の検収書の紛失と再発行コストといった課題が累積していた。2024年に発足した全社業務整流化プロジェクトとペーパーレス化推進を契機に、外資系パッケージとの比較を経てパーチェスワンクラウドを採用。カタログ購買と見積購買の2ステップで全社一斉展開を実現し、業務のスリム化と現場のセルフサービス化を果たした。
導入前の課題
一般購買と設備・金型購買のそれぞれで業務上の負荷が累積していた
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- 一般購買:二重承認と細かい仕様の調査負荷
- 社内の電子承認ワークフローを通じて総務部門に手配依頼が入り、総務が仕様を選定して発注。物が届いた後は請求書が申請部門に届くため、申請部門があらためて請求書処理の申請をする、という二重申請が常態化していた。また、総務では選定できない細かい仕様の品目は、調査や問い合わせの手間が発生し、マニュアル作業の総量が増大していた。
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- 設備・金型購買:紙ベースの承認と郵送リードタイム
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見積取得はメール・FAX・電話で実施。上長確認の後、紙の発注書に押印して郵送する運用となっていた。
● 上長不在時にフローが停滞し、スピーディーな手配ができない
● 郵送によるリードタイム発生
● 紙の検収書・受領書・納品書の紛失と再発行コスト
● 月末に部長が出張で不在だと検収が回らない
● 専用用紙の単価が通常紙より高く、保管場所のコストも発生
導入のきっかけ
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- 業務整流化プロジェクトとペーパーレス化推進の合流
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2024年、しげる工業様内で「業務整流化プロジェクト」が発足。バックオフィスの業務複雑化を全社的に問題視し、業務プロセスの抜本的な見直しが始まった。IT部門はシステム関連処理が多いことから主体的に参画し、購買業務プロセスにおける非効率(特に二重承認や紙運用)が改善優先対象として浮かび上がった。
同時期に進んでいたペーパーレス化推進ともテーマが合流。請求書処理や物品の売買に紐づく紙の削減も射程に入り、間接購買・設備購買のデジタル化に向けた検討が本格化した。
パーチェスワンに決めた理由
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- 外資系サービスとの比較で選定
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パーチェスワンクラウド以外には、外資系の購買管理パッケージ1社を比較検討した。比較の観点は次の通り。
● 運用のしやすさ:外資系は「複雑な感じ」「きちんと使えるか」と運用前の不安があった
● ユーザーインターフェース:パーチェスワンクラウドはコンシューマーECに近い操作感
● 運用コスト:トータルコストでパーチェスワンクラウドが優位
最終的に「一般ユーザーが特別な教育なしで使い始められる」点と「運用コスト」が決め手となり、パーチェスワンクラウドの導入が決定した。
導入プロセス
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- 2ステップで全社一斉展開
- 導入範囲はしげる工業単体(グループ会社展開は今後の課題)とし、機能を2段階に分けて全社一斉に開放する方針を取った。
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- STEP 1 カタログ購買
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● 大手ECサイトなどの既設カタログをそのまま活用
● 総務部門が対応していた取引先は数が少なく、説明会を細かく実施できた
● ユーザーがコンシューマーEC的UIで先に使用感をつかむ機会となった
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- STEP 2 見積購買
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● 登録取引先 約500〜600社規模
● 調達部門・生産技術部門との整合に時間を要したため、後段に配置
● Step 1の約1ヶ月後に機能開放
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- 最大の苦労は「部門間・組織間の整合」
- 総務だけで完結したカタログ購買と異なり、見積購買では生産技術部門・調達部門が普段やり取りしている取引先が絡む。取引先の規模感によってはシステム導入が難しいケースもあり、「どの取引先に対してどう展開していくか」を各部門と擦り合わせる時間を要した。
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- 社内浸透:説明会の分割とヘビーユーザーの先行採用
- 導入直後はユーザーの抵抗もあったが、購買種別ごとに複数回の説明会を実施し、これまでよく注文していたヘビーユーザーに先行して使ってもらい、その人から周囲に広めてもらう手法を採用した。結果として、現在では全社で慣れて使いこなしている状況になっている。
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- 小規模取引先への配慮:FAX注文・ダイレクト発注機能
- 製造業では、家族経営の町工場など、小規模でも重要な部品を担う取引先が多く存在する。こうした取引先のなかにはFAXやメールのみで対応しているケースもあり、システム導入を理由に取引を打ち切ることは現実的でない。パーチェスワンクラウドはFAX注文機能やダイレクト発注機能(システム外で得た見積もりをシステムに入力し、一元管理する機能)を備えており、こうした取引先を切らずに既存関係を維持しながらシステム化を進められた。
導入効果
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- 一般購買:総務部門の取引先対応がほぼゼロに
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● 総務部門と取引先のやり取りがほぼなくなり、申請者(購入希望者)が自分で発注できるセルフサービス化を実現
● 納期も短縮し、発注者・総務部門の双方にメリット
● 総務部門は手配依頼関係の業務から大幅に解放された
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- 見積購買:情報の散逸ゼロと類似見積比較の容易化
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● メール紛失・紙紛失による見積履歴のロストがなくなった
● 類似する見積情報を検索して、簡単に比較ができる
● 材料価格高騰下での値上がり幅の比較もしやすくなった
● 紙の発注書・検収書を廃し、社内外問わずシステム上で承認完結。プロセスロスを大幅削減
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- 内部統制強化
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複数条件を組み合わせた多段階ワークフローによる承認、見積もり比較機能や、サプライヤー選定過程の見える化、各種見積もり関連データなどもパーチェスワンの中で一元管理できています。
進捗管理や履歴管理の観点としても有効に機能しており、内部統制の強化としても役立っています。
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- 経理連携:補正機能で経理部門の手戻りを削減
- 発注時に登録する予算ナンバーや設備ナンバー等の基本情報を、後から「補正機能」で正しい状態に戻せる仕組みが効果を発揮している。最終的に経理部門に上がってくる情報を修正する必要がなくなり、経理部門での手作業修正が削減された。
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- 社員の反応:抵抗から定着へ
- 導入直後はユーザーの抵抗もあったが、購買種別ごとの説明会、ヘビーユーザー先行採用の浸透策が奏功し、現在は全社で使いこなしている状態となっている。
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- パーチェスワンクラウドの頻繁なリリース・協業のスタイル
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パーチェスワンクラウドは定期リリースで頻繁に機能が追加されており、しげる工業様側で事前に共有した困りごとが、後の定期リリースで実装されるケースが多いという。
また、プロジェクト推進フェーズでも、打ち合わせの場を都度設けて認識のすり合わせに時間を取る進め方が取られ、安心感をもって導入を進められた。
今後の展望
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- グループ会社への横展開
- しげる工業様には複数のグループ会社があり、できるだけ同じシステムに統一していく方向で全社が動いている。機を見てグループ会社への展開を進めていく考えだ。
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- 見積情報の集約・一元管理
- 現在使用している見積購買機能について、過去情報の一括集約や一元管理が進めば、情報の流れや使い勝手がさらに向上すると期待している。
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- データ活用・AIへの展望
- 生成AIの業務活用についても模索中だが、お金回りのAI判断適用は今後の課題。情報が部門間で分散しているため、データ活用の前段としてデータレイク/データウェアハウスの整備が重要との認識だ。
メッセージ
現場の細かい声を吸い上げ、パーチェスワンクラウドと一緒により良いものにしていきたい
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- パーチェスワンクラウド導入後、多くのユーザーが物品購入を行う際にも「本当にスムーズになった」と実感しているという。現場部門では軍手など細々したものを頻繁に購入する機会が多く、現場の細かい要望をパーチェスワンクラウドに共有することで、システムのさらなる進化を希望されている。
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